全国の戸建て住宅の空き家等について利用状況、管理実態などを調査
国土交通省は11月20日、「平成26年空家実態調査 集計結果」を公表した。同調査は、全国の戸建て住宅の空き家等について利用状況、管理実態などを把握し、空き家に関する基礎資料を得ることを目的とし、昭和55年よりほぼ5年ごとに、調査方法の見直しを図りつつ実施し、平成26年調査は8回目。
平成25年住宅・土地統計調査(平成25年10月1日現在)の調査対象住宅のうち、無作為に抽出した戸建て空き家等(次頁参照)の所有者、管理者、土地所有者等を対象に、平成26年11月~平成27年2月にかけて、郵送により調査票を配布して実施。調査対象数:11,163、有効回答数: 3,316(回答率:29.7%)となっている。

空き家等の利用状況は、一時現在者のみ・二次的住宅が40.7%、賃貸・売却用が11.0%、その他の住宅が42.0%
「調査結果の概要ポイント」では、調査を実施した戸建て空き家等のうち、調査時点で人が住んでいるものは約3割(31.3%)。調査時点で人が住んでいない戸建て空き家等の利用状況は、一時現在者のみ・二次的住宅(昼間だけや週末・休暇時などに所有者等が利用している住宅)が40.7%、賃貸・売却用の住宅が11.0%、その他の住宅(物置、長期不在、取り壊し予定の空き家等)が42.0%。調査時点で人が住んでいない戸建て空き家等の管理状況については、戸建て空き家等の主な管理者は、所有者やその親族が全体の約4/5(81.7%)を占めており、「不動産業者、建築会社、管理専門業者など」は2.0%と割合が小さい。
管理をする上での障害・課題は、「管理の作業が大変」が26.3%、「住宅を利用する予定がないので管理が無駄になる」が23.6%、「遠方に住んでいるので管理が困難」が21.4%などとなっている。専門業者への管理委託の希望は、「適当な業者がいれば委託したい」(5.2%)と「既に委託している」(3.6%)を合わせて8.8%となっている一方で、「委託するつもりはない」は77.2%。
今後5年程度のうちの利用意向は、「所有者やその親族が利用する」が22.9%、「賃貸する」が6.1%、「売却する」が8.8%、「空き家にしておく」が21.5%、「取り壊す」が11.2%などとなっている。
(画像は同報告書より)
http://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000088.html