半期では2年振りに増加!
2011年1年間および2012年上半期(1~6月)の首都圏の新築分譲マンションにおけるオール電化物件に関しての調査結果が、10月11日に不動産経済研究所から発表された。
2012年上期の、オール電化マンションの供給は2,252戸、全供給2万746戸で10.9%のシェアとなった。2011年上半期の1,917戸、シェア率10.5%(全供給1万8,198戸)との比較では、17.5%増と上期としては2年ぶりに増加となり、シェアでは10.9%(0.4Pアップ)と僅かながらも回復した。また 2011年1年間では、普及率10.0%で前年比1.8P(15.3%減)のダウンと3年連続で対前年比でマイナスであった。

再注目される電気式床暖房設備
特に電気式床暖房のシェアが伸びており、2011年は69.8%にまで急上昇し、2012年でも全体の6割が採用している。電気式床暖房は2006年6.209戸(53.4%)で翌年から、33.6%(2007年)、37.1%(2008年)、30.4%(2009年)と低調を続けていた。これはコストダウンによる設備面の簡素化の影響と推定され、設備としては金額面で最高級レベルの電気式床暖房のシェアに響き3割まで落ち込む結果となった。しかし2010年に一転して、シェア69.8%(3,118戸)と、オール電化マンションのほぼ7割が床暖房を採用した。2012年上半期は、シェア59.4%と前年同期と比べ低下しているものの、引き続き6割が床暖房を採用した。
今後の動向予測
現在、日本の電気産業は、福島第一原発事故の影響により電気料金が上昇、また他原発の稼働問題など、供給に不安がある為、中堅デベロッパーを中心に採用を見合わすケースが予想される。しかし その一方で太陽発電による次世代の「省エネ・創エネマンション」など、供給されるだけの環境から、自ら発電する環境への変化も見込まれ増加が予想される。また 安全性・利便性などが高く、高齢者向けのマンション開発も旺盛なことから、オール電化マンション全体の落ち込みは限定的と予想されている。http://www.fudousankeizai.co.jp