スモッカが東京23区の家賃変動率を発表
株式会社じげんが運営する賃貸物件ポータルサイト「賃貸スモッカ」は6月9日、「東京都 エリア別家賃平均額・価格変動率ランキング」を公開した。このランキングは、東京都23区の63エリア・計6万5,540件の物件データをもとに、エリアごとの平均家賃額と家賃変動率を集計したもの。データの集計日は2024年4月10日および2025年4月10日である。

阿佐ヶ谷・高円寺は単身世帯の流入増加が要因
一人暮らし向け物件において家賃上昇率が最も高かったのは、阿佐ヶ谷・高円寺エリアで、前年比39.88%の上昇を記録した。杉並区全体では人口が増加傾向にあり、特に1人世帯は5年連続で増加している。一人暮らし向け物件の平均家賃は63エリア中48位と控えめな水準にとどまる。
このエリアは都心へのアクセスに優れ、高円寺はサブカルチャーや古着、音楽の街として知られる。阿佐ヶ谷は落ち着いた雰囲気の商店街が魅力だ。こうした街の個性に惹かれた単身者の流入が、家賃上昇の一因と考えられる。
葛西は利便性と価格のバランスでカップル層に人気
二人暮らし向け物件で家賃上昇率が最も高かったのは、葛西エリアで、前年比31.52%の上昇となった。葛西は東京メトロ東西線により大手町や日本橋と直結しており、交通の利便性が高い。また、周辺には葛西臨海公園をはじめとする緑地も多く、住環境としての魅力も備えている。
家賃水準は全63エリア中15番目に安く、都心と比べて手ごろな価格帯であることから、広さを求めるカップル層にとって魅力的な選択肢となっている。
大泉・石神井は子育て支援や住環境の充実で人気
ファミリー向け物件で家賃上昇率が最も高かったのは、大泉・石神井エリアで、前年比24.67%の上昇となった。練馬区西部に位置するこのエリアは、石神井公園や大泉中央公園などの大規模な公園が点在し、自然に囲まれた落ち着いた住環境が魅力。池袋・新宿・渋谷方面へのアクセスも良好で、利便性を保ちながら家賃水準は比較的抑えられている。
また、練馬区は子育て支援が手厚く、保育所などの待機児童ゼロを4年連続で達成した。教育環境の整備も進んでおり、こうした点がファミリー層に評価されている。
もともと分譲マンションや戸建てが多い地域だが、住宅価格の上昇によって購入を見送った層が賃貸市場へ流入し、家賃が上昇したとみられる。
(画像はプレスリリースより)
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