新築マンションPERは24.36
東京カンテイは5月7日、首都圏における「2019年 新築マンションPER」を発表した。マンションPERとは、マンション1戸当たりの収益能力を示す指標で、東京カンテイが毎年公表しているもの。マンション1戸当たりの価格が、分譲マンション賃料の何年分に相当するかを表しており、数値が低いほど価格相場より割安であることを意味する。
「2019年 新築マンションPER」によると、首都圏平均における新築マンションPERは24.36。4年連続で24ポイント台が続いている。
PER22以上の割高感のある駅がエリアを問わず広く分布しており、首都県全体の3/4以上を占める結果となった。
東京カンテイでは
エリアを問わずマンションPERが高い状態が今後とも続いていく可能性は非常に高い
(プレスリリースより)
(プレスリリースより)
と分析している。
“見かけ上”の割安駅が増加傾向
首都圏のうち最もマンションPERが低かった駅は、昨年と変わらず京王相模原線の「京王多摩センター」で15.96だった。これは、駅から徒歩15分に大手デベロッパーの大規模マンションがPERの低下をけん引しているためで、実態より割安感が過剰に示されているといえそうだ。
同様に大手デベロッパーによる物件バイアスによってPERが低めになっている、“見かけ上”の割安が反映している駅として、郊外では「八王子」「国分寺」「柏の葉キャンパス」、都心部~近郊では「浜松町」「志茂」「四ツ谷」「目黒」「表参道」「麻布十番」「池袋」が挙げられる。
また、最もマンションPERが高かった駅は、都営地下鉄浅草線「泉岳寺」の38.56だった。賃料に換算すると、首都圏平均に比べて回収期間が14年以上長くなる。
(画像はプレスリリースより)
株式会社東京カンテイのプレスリリース
https://www.kantei.ne.jp/report/103PER2019_shuto.pdf