20平米未満ワンルームマンションの競争力が低下
タスが運営する不動産評価Webサイト「TAS-MAP」は8月28日、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版 2014年8月」を発表した。レポートによると、東京23区において、20平米未満の賃貸住宅の競争力が著しく低下している。
東京23区では、20平米以上の賃貸住宅の更新確率が約45%。これに対し、20平米未満の賃貸住宅の更新確率は約35%と、10ポイントも低い。また空室率も極めて高くなっている。
(画像は「賃貸住宅市場レポート 首都圏版 2014年8月」より)
20平米未満マンションの空室率が目立つ
タスの分析によると、更新確率が低いマンションでは空室が多くなるため、募集費用などのコストが発生する。20平米未満の更新確率が35%であることから、残りの65%の半分が毎年入れ替わると仮定した場合、賃貸物件の募集期間が2014年3月時点で約3か月となり、満室の場合に比べて約11%の損害が生じる計算となる。
競争力が低下した要因として、物件の老朽化が挙げられる。20平米未満の賃貸住宅の約9割が築10年を越す。新規物件が続々と登場する単身者向け賃貸住宅市場では、魅力が低い。
戸当たりの面積が狭い20平米未満の賃貸物件は、平米単価が高くなることから、一時、投資家の間でブームとなった。しかし、1991年をピークに新規供給は減少しており、最近では20平米~30平米のワンルームマンションが主流になっている。
賃貸住宅市場レポート 首都圏版 2014年8月
http://www.tas-japan.com/pdf/20140828.pdf