ポートフォリオの改善などが評価されA-
格付投資情報センター(R&I)は10月30日、ジャパン・ホテル・リート投資法人の格付変更を発表。格付をBBB+からA-(格付の方向性:安定的)に引き上げた。今回の格付変更の理由として、保有物件を入れ替えてポートフォリオを改善したこと、既存ホテルの運用実績が好調であること、そして堅実なレバレッジを評価したとしている。
ジャパン・ホテル・リート投資法人(JHR)は2012年4月、ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人と日本ホテルファンド投資法人が合併して誕生した、ホテル特化型不動産投資法人(J-REIT)である。

大型ホテルの取得で資産規模拡大
合併後2度の公募増資を実施し、最大物件であるヒルトン東京ベイなど大型4物件を取得した。一方で、合併で生じた負ののれん(買収額が被買収企業の時価純資産額を下回る場合に発生する差額のこと)を活用しながら、競争力が劣る複数の物件を売却し、ポートフォリオの質と収益性が著しく改善した。格付の方向性は安定的。資産規模は約1,600億円までに拡大しており、ホテル特化型REITとしての地位を生かして、今後もさらなる拡大が期待できる。
ただ、現状の借り入れ状況を見ると全額有担保となっており、負債調達先の構成やコストについても改善の余地がある。R&Iは、ジャパン・ホテル・リート投資法人が信用力をさらに高めるためには、資金調達基盤の強化を進めることが必要であると指摘している。
http://www.jhrth.co.jp/site/file/tmp-d4vML.pdf
ジャパン・ホテル・リート投資法人
http://www.jhrth.co.jp/index.html