消費税増税に伴う駆け込み需要
現在5%の消費税は、2014年に8%、2015年に10%へと段階的に引き上げられる予定となっている。消費税の増税は1997年以来である。不動産業界は、住宅需要の冷え込みを懸念し、政府に住宅ローン減税などの措置を求めている。
一方、増税前の駆け込み需要も期待されている。保険会社の日本生命のグループ会社、ニッセイ基礎研究所の分析によると、住宅の駆け込み需要の試算額は、2014年の3月末までに1兆3千億円と見込まれている。
増税前の住宅投資のピークは
これにより、主に開発業者と建設業者が利益を得ることになる。個人消費の駆け込み需要は税率引き上げ直前の2014年1月から3月に集中すると見込まれるが、住宅投資の場合は税率引き上げの1年前から駆け込み需要が発生し、2013年10月から12月がピークとの試算が出ている。

1997年の消費税率引き上げ前年の1996年にも、駆け込み需要の兆候があった。当時、日本は消費税を3%から5%に引き上げたことで20ヶ月間の不景気状態に陥った。
さらに、増税の翌年、不動産投資額は、大幅に下落した。駆け込み需要は期待できるものの、税率引き上げ後の2015年にもこのような現象が起こる可能性は大いにあるだろう。
『Japanese Rush to Buy Homes Before New Tax Hike Kicks In』
http://www.worldpropertychannel.com/
ニッセイ基礎研究所
http://www.nli-research.co.jp/index.html