リクルートが価格相場ランキングを発表
株式会社リクルートは7日、同社が運営する住まいや暮らしのニュースポータルサイト「SUUMOジャーナル」の最新コンテンツとして、東京駅まで30分圏内にある駅の中古マンション価格相場を調査、その結果をランキング化し、発表した。調査は、「SUUMO」に掲載されている東京駅まで電車で30分圏内の駅で、その駅から徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみという条件を満たした物件が掲載物件として11件以上あるところを対象としている。
データの抽出期間は2022年2月～2022年4月、この間に「SUUMO」へ掲載された中古マンション価格から中央値を算出してランキング化した。なお乗換回数は2回までとし、「シングル向け」は専有面積20平米以上50平米未満の物件、「カップル・ファミリー向け」は専有面積50平米以上80平米未満の物件とされている。
JR埼京線の駅として、池袋駅まで2駅、新宿駅まで3駅、渋谷駅まで4駅という利便性の高い駅で、駅北口を中心に広がる十条銀座商店街の存在でも知られる。同商店街は170店舗以上が軒を連ね、活気のあるアーケード商店街で、食料品や日用品の買い出しに便利だ。テイクアウト可能な惣菜や弁当を販売する店も多く、駅周辺エリアではコンビニも点在することから、ひとり暮らしには利便性が高いと考えられる。
さらに十条駅西口では再開発が進行中であり、住宅・商業・公益がひとつとなった複合施設「J＆TERRACE」と「J＆MALL」の建設が進んでいる。こちらが2024年度中の完成を見込んでいるほか、十条駅周辺ではJR埼京線を1.5キロ区間に渡り高架化し、道路と鉄道を立体交差化する工事も進められ、2030年の完成予定となっている。新たな発展を遂げる街として期待される点でも、リーズナブルな注目エリアといえそうだ。
2位は東京都葛飾区、京成本線の「お花茶屋」駅で、価格相場は2,180万円だった。東京駅までは所要時間約30分、乗り換え1回となる。駅周辺にはドラッグストアや100円ショップ、コンビニなどが点在し、徒歩10分圏内にも複数のスーパーがあるため、買い物の利便性が高い。駅北側の商店街は飲食店も多く揃う。
3位には、東京都品川区にある京浜急行本線「大森海岸」駅がランクインした。価格相場は2,355万円、東京駅には乗り換え1回の約27分で到着できる。駅東側に広がる平和島や城南島には複数の公園があり、休日にくつろぐスペースにも恵まれる。
「しながわ区民公園」一角には「しながわ水族館」があり、緑豊かな園内には海水を引き入れた人工湖や芝生広場もある。2021年に南側ゾーンの再整備が完了したばかりで、美しく整った環境となっている。
商業施設は大森海岸駅西側に多く、複数のコンビニやショッピングモール、スーパーがあり、さらに西へ進むとJR京浜東北・根岸線の大森駅にも通じる。同駅には駅ビルの「アトレ大森」があり、こちらで買い物を楽しむことも可能だ。
以下、4位には東京都大田区の都営浅草線「西馬込」駅が2,440万円、5位は埼玉県川口市のJR京浜東北・根岸線「西川口」駅で2,498万円となった。
6位は埼玉県川口市のJR京浜東北・根岸線「川口」駅と、神奈川県横浜市鶴見区のJR京浜東北・根岸線「鶴見」駅が、同じ2,580万円でランクインした。
8位は東京メトロ丸の内線の「新宿御苑前」駅で2,590万円、9位はJR京浜東北・根岸線「大森」駅の2,640万円、10位が都営浅草線「馬込」駅の2,735万円だった。東京駅までのアクセスを優先して考えると、8位の「新宿御苑前」駅が、乗り換えなしの所要時間15分で最も優れる。
ファミリー向けは子育てにやさしい街かどうかもポイントに
「カップル・ファミリー向け」の価格相場ランキングでは、1位に東京都足立区の日暮里舎人ライナー「足立小台」駅が輝いた。価格相場は2,799万円、東京駅には乗り換え2回、所要時間約27分で着く。足立小台駅は、北に荒川、南に隅田川が流れる立地で、高架駅を降りると広々とした荒川土手が広がるのが特徴的。東側駅前には家電量販店が、西側駅前にはスーパーを併設するホームセンターがあり、駅から徒歩15分圏内にあるコンビニやスーパーも多いなど、生活利便性は高い。
ただし川に挟まれた細長い地形をしたエリアであるため、土地面積が限られることから、駅からの近さにこだわりすぎず、少し広範に物件を探すことが、選択肢を広げるためのポイントになる。
2位は、同じく東京都足立区で東武伊勢崎線の「竹ノ塚」駅で、2,980万円だった。東京駅には乗り換え2回、約30分で到着する。1駅隣には急行が停車する西新井駅があり、3駅先には五反野駅が、そのまま乗車すると浅草駅に到達する。
竹ノ塚駅は2022年3月に上下緩行線の高架化が完了し、新駅舎も完成したばかりの注目駅でもある。いわゆる「開かずの踏切」がなくなり、駅周辺アクセスの利便性が飛躍的に向上した。駅周辺には住宅地が広がり、スーパーやコンビニ、ファストフード店などの飲食店も多い。
3位は千葉県松戸市にあるJR常磐線「松戸」駅が、価格相場2,989万5,000円でランクインした。トップ3は3,000万円アンダーを叶える。松戸駅は都外ながら、東京駅まで乗り換えなしの約27分で行くことができる。東京駅までのアクセスを重視すると都内ばかり注目しがちだが、松戸駅のような穴場もある。
松戸駅には、駅ビルの「アトレ松戸」があり賑わうほか、2027年春の完成を目指す東西通路の拡幅、駅南側での駅ビル建設など、駅の改良工事も進んでいる。あわせて西口駅前広場の整備も行われているため、さらに新しくなった街として注目度も上がっていくだろう。
駅周辺には繁華街が広がるが、5分ほど行けば公園も多く、さらに数分歩けば散策路が整備された江戸川河川敷にもつながるため、子ども連れのファミリーにも暮らしやすい環境となっている。松戸市としても「子育てにやさしいまち」を掲げており、ファミリー層には、とくにリーズナブルで魅力的なエリアとなるかもしれない。
4位には東京都足立区のつくばエクスプレス「青井」駅が3,180万円でランクイン、5位は千葉県船橋市のJR京葉線「西船橋」駅が3,219万5,000円となった。6位にはシングル向け2位でも見られた、東京都葛飾区の京成本線「お花茶屋」駅が3,300万円で入っている。
7位は東武伊勢崎線の「五反野」駅と、つくばエクスプレス「六町」駅、東武伊勢崎線「西新井」駅が、同額の3,380万円で並んだ。10位は京成本線「堀切菖蒲園」駅で、3,385万円となっている。
（画像はプレスリリースより）
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