関西の物流市場は、2018年まで大型開発が目白押し
ジョーンズ ラング ラサール(JLL)は「関西の物流不動産賃貸市場」を発刊し、4月14日にそのハイライトを公開した。これによると関西の物流不動産市場は新規供給が少なく、首都圏などに比べると、市場規模は小さい。現在の空室率も、2%強にとどまっている。
しかし2016年から2018年にかけて、国内外のディベロッパーや投資家の参入、大型の開発プロジェクトが続き、年平均で過去の4倍近い高水準での供給が見込まれる。この大量供給で、市場形成が加速しそうだ。

2020年にはインターネット通販向け物流施設が5倍に増加
関西の先進大型物流施設のテナント構成をみると、2015年までは物流全体を一括して請け負う3PLが、総床面積の60%を占めている。その一方で、インターネット通販の比率はわずか5%。首都圏に比べてインターネット通販の比率は、非常に低い。しかし今後は、関西にもインターネット通販の物流拠点が増えると予測される。
JLLは2016年から2020年に新規開発される先進大型物流施設のうち、48%がインターネット通販によるものと予測している。3PLは38%に落ち込むと見られ、インターネットと3PLの需要が反転すると考えられる。
予想では2020年時点で、関西の先進大型物流施設でインターネット通販が占める比割合は26%と、現在の5倍強に達する見込みだ。
さらにJLLは、2016年から2020年までの賃料上昇率は6.2%、2020年の月額賃料は、坪当たり4,000円弱と予測している。
(画像はJLLのプレスリリースより)
http://www.joneslanglasalle.co.jp/Kansai-Logistics-201604