空室率4か月連続で低下
三幸エステートは1月14日、2014年12月度の東京都心5区オフィスマーケット動向を発表した。発表によると千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区の東京都心5区における大規模ビルの空室率は4か月連続で低下しており、5年ぶりに3%台まで下がった。
これはオフィスの需要が高まったためというよりも、むしろオフィスビルの新規供給が少ないため、空室率が押し下げられたものと考えられる。
しかし今年は新規供給が増加に転じる上に、景気回復の遅れもあり、オフィスの需要スピードが鈍化する恐れがある。今後も引き続き空室率の低下が続くかどうかは、オフィス需要の高まり次第であると三幸エステートは予測している。

賃料は上昇サイクルに突入
大規模ビルの賃料は坪当たり1万8,969円と回復に転じ、1万9,000円台の射程に入った。しかしながら上昇ペースは緩やかで、ビルの大規模化を背景にオフィス需要は伸び悩んでいる。大規模ビルの吸収需要は昨年4-6月期に、統計開始以来のピークを記録したが、その後2期連続で大幅に低下した。
とはいうものの移転ニーズは衰えていない。今後は大規模ビルの竣工が増えるため、分散しているオフィスやフロアを統合するために、移転が増加すると予測される。オフィスの統合により使用効率が高まるため、需要が伸びなくなる可能性もある。
(画像はプレスリリースより)
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