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投資用中古1Rマンション、不動産会社から購入し不動産会社へ売却する人が約8割

2022/3/10 23:45

投資用不動産の買い方、売り方に関する実態調査
株式会社ワークスベイは9日、投資用中古ワンルームマンションの売買を対象とする「不動産投資の実態」調査を実施、その結果をとりまとめて公開した。

調査実施期間は2022年2月1日~2月3日、中古の投資用不動産売買を経験したことがある人を対象に、ゼネラルリサーチ株式会社からのモニター提供を得て、インターネット・アンケート方式で行っている。有効回答数は1,013だった。

まず、投資用中古ワンルームマンションを購入したきっかけや理由について、複数回答可で尋ねたところ、「資産形成として」が61.6%で最も多く、次いで「生命保険などの代わり」が22.6%、3位は「年金対策として」の16.6%となった。

収入源の多様化を図り、家賃収入や売却益での資産形成を目指す人が多いとみられる。不動産という資産が残る投資形態であるため、生命保険代わりの安心を求める向きも目立つ。

続いて、投資用中古不動産をどこから購入したか尋ねると、「不動産会社から直接」購入した人が78.1%、「仲介会社経由で個人から」購入した人は21.9%だった。不動産会社から購入する人が8割近くを占め、圧倒的な多数派になっている。

では、なぜ不動産会社から購入するのか、その理由を上位3つまで回答してもらうと、「不動産会社から買う方が安心だと思ったから」が74.7%で最も多く、次いで「サポートがいいと思ったから」の69.2%、3位は「賃貸管理の会社があったから」の53.5%となった。

以下、「保証がしっかりしていると思ったから」の49.3%、「仲介という方法を知らない」の28.8%、「フルローンで組めたから」の21.6%などと続く。

実際には利用する不動産会社によりけりだが、法人から購入することで生ずる安心感に惹かれる人が多いと分かる。また、サポート面や賃貸管理との連携など、サービスの充実度に注目する向きも強かった。

ただしサービスが充実すれば、それだけ不動産投資の運用は楽になるが、それにも費用を払っているかたちとなるため、安心や手軽さと割安感のバランスを賢く見出すことが重要になると考えられる。

では、投資用不動産の売買仲介会社経由で個人から購入する際に大変なこととしては、どんなことがあり得るのか。割安感がメリットであるとして、デメリットがどんな点にあるか、大変だったと感じたことは何か、複数回答可で尋ねた。

すると「物件の選定をすること」が45.5%で最も多く、次いで「自己資金の準備をすること」の32.9%、3位は「アフターフォローがないこと」の28.8%となった。

以下「ローンを組むこと」の27.0%、「保証の内容が充実していなかった(設備保証がなかった)こと」の19.4%、「賃貸管理内容を取り纏めること」の17.6%などとなっている。

仲介会社の場合、紹介できる物件数がより多くなるため、不動産投資未経験の人にとっては、買主自身で物件の良し悪しを判断し、選定することがより難しいと感じられている可能性がある。

また、自己資金がまとまった金額となるため、ローンを組むのも困難であるなど、その調達が難しいことや、全般的なサポート面が薄いこともマイナスとして意識されていた。

売却益重視ながらスピード感も不動産会社利用志向の要因か
投資用不動産を売却した際の理由は何だったか複数回答可で尋ねると、「資金作り」が37.1%で最も多く、2位は「高値での売却ができた」の30.8%、3位が「買い換え」の27.4%となった。

4位には「管理業務からの解放」の23.4%が入り、インカムゲインも期待した長期投資として着手したものの、手間がかかり続けにくくなった人も一定数存在することがうかがわれる。

5位は「将来に対しての不安」の22.1%、6位には「相続税対策」の19.0%が入った。

売却する際に、何を重視していたか尋ねた結果では、「高く売却すること」が66.5%で最も多かった。やはりキャピタルゲインたる売却益を狙う向きが強く、価格優先で取引を考えていることが分かる。

その他のポイントとしては、「早く売却すること」が24.2%、「手間をかけずに売却すること」が9.3%で重視されていた。

投資用不動産の物件をどこへ売却したか尋ねた結果では、「不動産会社に直接、または仲介会社を経由して不動産会社に売却」した人が77.6%で、8割弱にのぼった。「仲介会社を経由して個人に売却」したのは22.4%にとどまる。

購入時同様、個人ではなく不動産会社に売却している人が圧倒的に多く、不動産会社から購入し不動産会社に売却するスタイルが多数派であるようだ。

不動産会社に売却して良かったと思うことは何か尋ねたところ、「高く買い取ってもらった」が41.6%、「早く売却ができた」が37.9%、「手間をかけずに売却ができた」が20.1%となった。

どのくらい相見積もりをかけたか、仲介売却を検討し比較したかなど、経緯はそれぞれ不明ながら、納得のいく価格で早く売却できたと考えている人が多い。

一方、個人に売却した人はどうか、その売却理由やメリットを尋ねたところ、「ツテがあったから」、「高値で買い手が見つかったから」、「余計な経費を使いたくない」といった声が寄せられた。

販売価格を売主自身で設定できる点など取引に自由度が高く、上手くいけば費用を節約できるといったところが支持されているとみられる。

逆に個人に売却する際、苦労した点は何だったか尋ねた結果では、「時間がかかった」が最も多く、33.9%だった。仲介という特性上、時間がかかるケースも少なくなく、スピード感を求める人には不向きである可能性があると考えられた。

2位は「適正価格が分からなかった」の15.9%、3位は「購入をサポートしてくれる人がいなかった」の13.7%、4位には「買い手側がローンを組みきれないことが多い」の12.8%がランクインしている。

仲介の場合、自身で金融機関を探しての取引となるため、買主側も購入者がローンを組みきれない可能性も考えておかねばならないといった課題があることが浮き彫りになった。

(画像はプレスリリースより)

外部リンク

株式会社ワークスベイによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000096077.html

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