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買って住みたい「勝どき」、借りて住みたい1位は?

2022/2/9 09:00

LIFULLが首都圏版の住みたい街ランキングを発表
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」をはじめ、多彩な住生活情報サービスの提供を進める株式会社LIFULLは3日、「2022年 LIFULL HOME'S 住みたい街ランキング」を発表した。

首都圏版では、「借りて住みたい街」と「買って住みたい街」のそれぞれについてランキング化がなされ、賃貸ユーザーと購入ユーザーの住まい探しにおける最新の意識動向が分かるものとなっている。

調査対象期間は2021年1月1日~2021年12月31日の1年間。首都圏版では、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県におけるLIFULL HOME'Sユーザーを対象とし、「LIFULL HOME'S」に掲載された賃貸・購入物件から問い合わせの多かった駅名を集計するかたちで実施されている。

まず、「借りて住みたい街」のランキング結果では、小田急小田原線の「本厚木」駅が昨年に続きトップとなった。2020年9月に行われたコロナ禍での緊急調査で1位に選ばれて以降、トップの座を維持していることから、一時的ではない根強い支持を得ていると分かる。

「本厚木」駅は1LDKの平均家賃が70,663円となっており、都心方面への一定のアクセスの良さがありながら、リーズナブルな価格帯であることも人気の秘訣と考えられる。

もちろん背景として、テレワークやオンライン授業が定着し、日々の通勤・通学における利便性で優れる都心の魅力が低下したことなど、新型コロナの影響の長期化で、郊外志向が強まったことは大きい。

それを示すように、2位も郊外エリアである埼玉県のJR京浜東北・根岸線などが走る「大宮」駅で、前年と同じ結果になった。こちらは平均家賃が91,224円となる。

3位はJR常磐線などの「柏」駅、4位がJR中央線などの「八王子」駅となった。5位にはJR京浜東北・根岸線の「西川口」駅がランクインしている。いずれも郊外・準郊外でターミナル性のある街(駅)が並ぶ。3位の「柏」駅は前年に比べて6つ、5位の「西川口」駅は7つ、いずれも順位をアップさせた。

以下、6位に東京メトロ東西線の「葛西」駅、7位にJR中央線などの「三鷹」駅、8位はJR京浜東北・根岸線の「蕨」駅、9位がJR総武線などの「千葉」駅、10位にJR京浜東北・根岸線などの「川崎」駅となっている。

前年には5位だった「池袋」駅は12位までダウン、11位だった「高円寺」駅も18位にダウンした。生活利便性・交通利便性のいずれも高いエリアで、高い人気を誇ってきた街だが、都心・近郊志向がさらに低下したことが、ここからも見てとれる。

ただし、大幅にニーズが郊外へ向かうのではなく、あくまでも近郊である点がポイントだろう。都心方面に乗り換えなしでアクセス可能な路線があること、駅周辺の繁華性は高いことが上位に共通する点となっているほか、昨年調査で都心駅とともに順位を下げた「川崎」駅や「荻窪」駅が、今回はその人気を落とすことなく保ったことなどからそれが分かる。

長引くコロナ禍で、住居費という生活コストの中でもまとまった金額を占める出費にシビアとなり、リーズナブルな街を探す向きが強まっているとも分析された。

購入では資産価値重視による都心回帰も
一方、買って住みたい街のランキングでは、都営大江戸線の「勝どき」駅が3年連続トップとなった。東京五輪の選手村跡地における大規模プロジェクトが進行中の街で、依然として高い注目や関心を集めている。

「勝どき」駅の2LDK中古マンションは平均5,940万円だが、話題性の高い高額物件の存在、さらなる上昇が期待される利便性などで人気になっているとみられる。

2位は東京メトロ南北線などの「白金高輪」駅で、こちらも前年に続いての2位だった。同駅の物件価格と資産性は高く、2LDKの中古マンション平均価格は9,433万円となっている。

3位には、JR東海道本線などの乗り入れる「横浜」駅がランクインした。前年に比べると20ランクの大幅上昇となっている。このエリアでは駅に隣接した中古マンションが豊富で、首都圏の新築マンション価格が高騰している影響から、注目度を上げているとみられた。

4位は東京メトロ銀座線などの「浅草」駅、5位が小田急小田原線の「本厚木」駅とJR東海道本線などの「平塚」駅になっている。

以下、7位にJR総武本線の「八街」駅、8位にJR総武線などの「千葉」駅、9位がJR総武線などの「東中野」駅、10位にJR中央線などの「八王子」駅となった。「東中野」駅は前年に比べ58もの大幅ランクアップを記録した。

コロナ禍が続く中にあっても、購入ユーザーのニーズは利便性に加え、資産性を重視する傾向が続いており、資産性が高く保持されると期待される都心やその周辺が人気を回復させている。

一方でベスト30のランキングでは、都心・近郊が10駅のランクインにとどまる中、「平塚」駅や「八街」駅、「千葉」駅の人気にみられるような準近郊・郊外が上位に多く躍進していることも確認された。

やはり都心回帰の傾向がある一方、テレワークの普及や物件価格の高騰などから郊外需要も堅調で、ニーズが二極化しているとみられる。

「東中野」駅のような大幅ランクアップとなった駅に共通する傾向としては、駅前やその周辺に活気を感じられる商店街があることが指摘されている。画一的なショッピングセンターや大規模スーパーマーケットにはない庶民的な雰囲気がもたらす癒やしや安心感が支持されている可能性があり、これもコロナ禍の新たな変化として注目される。

(画像はプレスリリースより)

外部リンク

株式会社LIFULLによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000230.000033058.html

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