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原因は格安物件減少?6月の米中古住宅販売は8か月ぶり低水準

2013/7/29 04:00

8か月ぶりの低水準
7月19日、全米リアルター協会(NAR)が6月の中古住宅販売戸数(季節調整済み、年換算)を発表した。

結果は昨年10月以来8か月ぶりの低水準という残念な数字。

事前の市場予想463万戸に対し、437万戸と下方修正、前月比でも5.4%減となり、一本調子では住宅需要の回復が期待できないことを改めて印象づけた。

原因は格安物件の減少?
販売戸数が減少に関して、NARはディストレストと呼ばれる格安物件の減少をあげる。

それを裏付けるように、住宅価格中央値は18万9400ドル、前年比7.9%の上昇という結果も発表された。

中古住宅在庫も、前月比3.2%減の239万戸。販売に対する在庫比率は、前月から0.2か月増え、6.6か月と、昨年11月以来の高水準となっている。

つまり、価格の上昇は高額物件の販売増加を反映しており、「需要は減少していない」という強気の説明だ。

しかし、NARの説明は、「格安物件以外には需要はまだない」というようにもとれる。

割安ではない物件を購入し、すぐに値が下落することを避けたい投資家がためらっているのだろう。

経済はまだ脆弱な状況
また、販売物件全体に占めるディストレスト物件の割合も発表されており、それによると前月比は横ばいの25%。

前年同月比の30%からは低下しているものの、ディトレス物件が足りずに中古住宅販売戸数が下落したという決定的な理由とはいえず、経済の弱さに懸念を残す形となった。

これに対して4キャストのエコノミスト、ショーン・インクレモナ氏は、
「暖冬の反動が一部続いている可能性がある。前年と比べると相対的に改善しているが、大きな進展は見られない。改善は現在も非常にゆるやかなペースで続いている」
と、経済自体が全体的に弱いということをロイターに話している。

実際、ここ数か月で雇用の伸びは鈍化しており、それが住宅市場に影響したと考えれば納得がいく。

全米4地域すべてで中古住宅販売戸数販は減少したが、特に落ち込みが目立ったのは北東部で11.5%減。西部も6.9%減となった。

直近の住宅指標が改善のきざしを見せていただけに、市場は肩を落とすこととなったが、経済の本格的な回復はまだ先のようだ。

外部リンク

NAR
http://www.realtor.org/

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