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厚生年金基金10年後に廃止の改革試案提示!

2012/11/7 00:00

基金の制度自体の廃止案!
厚生労働省は、国に代わって公的年金の保険料の一部を運用する企業年金・厚生年金基金の制度に関して、11月2日基金の改革試案をまとめ、専門家にによる審議会に示した。



今般の日本経済の悪化により、積立金が不足する基金が増加しており、基本的に解散を決めた基金もある。そうした現状を踏まえて、積立て不足の基金を5年以内に解散させたうえで、基金の制度自体を10年かけて廃止する改革試案である。

基金解散の場合の試案
改革試案では、積立て不足が発生している基金に対しては、5年以内に自主解散をするよう求め、応じない場合は、新たに作る第三者委員会の議決を経て、厚生労働大臣が解散を促す。それでも解散しない場合の措置として、解散命令を出して強制的に解散させるとしている。基金が解散を申請した時点で、公的年金に上乗せされていた企業年金部分は受け取れなくなる。

現在の積立金不足は1兆1100億円に達しており、企業が新たな資金を拠出するなどして「企業の自助努力により解消をしなければならない。」としているが、それでも不足額が生じた場合は、厚生年金本体の積立てで賄う案も含んでおり、現在の積立金が113兆円(去年3月時点)あり、公的年金の支給には影響ないとしている。

積立金のある基金に関して
財政が健全な基金であっても解散の選択ができる。その場合企業単独の年金に移行を検討するとしているが、単独で運用できる企業はそれほど多くないと見られる。その場合、別企業がすでに設立している企業年金に簡易な手続きで加入できる新たな仕組みづくりをするとしている。

本改革試案に関しての見通し
現在でも約半数の基金は、積立金を確保できるいる中で一律に廃止をする事に反発がでており、現在の積立金不足の穴埋めをどうするかも問題視されている。厚生年金で穴埋めするにしても一部の基金の運用の責任を無関係な人まで負担することになり不公平さがでるとの指摘もある。

実際に廃止に向けての課題は山積みであり、あらたな企業年金に対しても、基金の制度を廃止したあとで、新たな仕組みが企業年金として普及するのは難しいのではないかという意見も出ている。どちらにせよ、消えた1兆円以上の積立金は誰かが負担しなければならない。

外部リンク

MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121102/

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